【書評】 すごい手抜き -今よりゆるくはたらいて、今より評価される30の仕事術-

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あなたは「手抜き」という言葉を聞いて、どのように感じますか?良いイメージを持っている人もいれば、悪いイメージを持っている人もいるでしょう。

佐々木正悟さんの新刊、「すごい手抜き -今よりゆるくはたらいて、今より評価される30の仕事術-」は、後者のような、「手抜き」と聞いて不安を感じるような人にぜひ読んで欲しいと思える本でした。

多くの気付きを与えてくれるとても良い本だったので、その魅力をお伝えしたいと思います。

完璧主義という生き方がはらむ3つの矛盾

「手抜き」という言葉に悪いイメージを持っている人は、少なからず完璧主義なところがあるでしょう。というか日本人であれば多くの人に完璧主義のきらいがあると思います。わたし自身もそのひとりです。

やるからには完璧を目指したいし、できれば失敗もしたくない。

ですが、そもそもこの世の中に完璧など存在するのでしょうか?佐々木さんに言わせれば、その答えはNOです。この世の中に完璧な仕事も、完璧な人間も存在しません。

完璧が存在しない世界において完璧を目指すという生き方は、多くの矛盾をはらんでいます。どのような矛盾をはらんでいるのか、ここではわたしが特に ハッとさせられた3つをご紹介します。

1. 完璧主義者に”見えていないもの”

日本の多くのレストランでは、メニューに写真が載っていますよね。そして大抵はその写真とほぼ同じような料理が出てきます。しかし、佐々木さんの地元のインド料理屋では実際に出される料理が写真の通りであることはほとんどなかったそうです。

そこで佐々木さんはインド料理屋のシェフに、なぜメニューの写真と実際に出てくる料理が違うのかを尋ねました。

すると、そのシェフはこう答えたそうです。

旬のモノや、安いモノ、美味しそうな食材は、その日ごとに違います(中略)

だから、入手した食材で一番安くて、いいモノを作ろうと思ったら、毎日違う料理になるはずでしょう?毎日毎日、まったく写真通りの同じ料理を作っていたら、最高の料理をお出しすることはできないし、割高になります

そう、インド料理屋のシェフは、完璧ではなく最適を目指していたのです。

日本では完璧がよいとされる風潮がありますが、海外においてはその限りではありません。先ほどの話もそうですし、電車の運行について考えてみてもわかりますよね。

完璧を目指すということは完璧が一番よいと考えているに他なりません。しかし、完璧が一番よいと考えること自体、そもそもとても視野の狭いことなのです。

仕事においてあなたが目指したいのは、完璧でしょうか?それとも最適でしょうか?

2. 完璧主義者の設定する”できっこない目標”

あなたは受験勉強をしていたとき、どんな目標を立てていたでしょうか。分厚い単語帳を購入して、「全部暗記する!」と意気込んではみたものの結局最初の数ページしか覚えられなかった、なんて経験はありませんか?わたしはあります。(というかむしろそんな経験しかない)

英単語をたくさん覚えることはもちろん良いことです。しかし、受験勉強における目的はその分厚い単語帳にある単語を全て覚えることではありません。試験で合格するのに必要な知識を身に付けることです。そしてそれは、単語帳にある単語を全て覚えなくとも達成できるのです。

完璧主義者の設定しがちな”できっこない目標”に対し、佐々木さんはこう言います。

可能性が0%のモノを目指すというのは、理想にすらならないわけです。
ジョークでしかありません。

全くもってその通りだと思います。高校3年生のとき、単語帳に載っていた単語を全て覚えようなどというジョークを理想と思っていた当時のわたしに教えてあげたいものです。

あなたは仕事でジョークのような目標を立ててはいませんか?

3. 完璧主義者が”犠牲にするもの”

完璧主義者は、仕事で完璧にこだわるがあまり時間を犠牲にしがちです。ではとりわけ「犠牲になりやすい時間」とは、どんな時間なのでしょうか。

佐々木さんはこう言います。

完璧主義な人が真っ先に犠牲にするのは、自分自身の時間なのです。

そして自分の時間を犠牲にしても足りない場合、完璧主義者は次の順番で時間を犠牲にするのです。

自分→肉親→家族→親友→友達→知人→他人

完璧主義な人はいざとなったら頼りになるものほど、期せずして犠牲にしている

ドキッとしませんか?わたしには思い当たる節がありすぎて、家族や友人に謝ってまわりたい気持ちになりました。

そしてそれらを犠牲にして得られるものは何かと言うと、仕事相手からの評価です。しかし、その評価は、自分や大切な人の時間を犠牲にしてまで得たいものでしょうか。

あなたは仕事を完璧を求めすぎるが故に、本当に大切なものを見失ってはいませんか?

完璧じゃなくてもいい

日本文化はそれ自体が完璧主義的なところがあります。それ故に、多くの日本人には知らず知らずのうちに「完璧主義は良いものだ」という意識が刷り込まれているのでしょう。

完璧を目指すことはもちろん悪いことではありません。むしろ、良い面もたくさんあります。

しかし、インド料理屋の例にもあった通り、世の中には他の価値観も存在するのです。完璧を目指さない生き方もあるのだということを知り、その生き方を実践してみることで視野が広がり、今よりもっとラクな生き方ができるかもしれない。

この本は、完璧を目指してついつい頑張りすぎてしまうあなたに、そんな新しい可能性を提示してくれるのです。

まとめ

偉そうにこんな書評記事を書きながらも、わたし自身耳の痛いことばかりでした。

きっと大切なのは完璧であることではなく、完璧であることによって何を目指したいのかなんですよね。改めてそれを考えることで、逆に完璧でなくてもいいということに気付けるのではないでしょうか。

佐々木さん、素敵な本をありがとうございました!これからも何度も読み返したいと思います。

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